移行地域 ~厳しい自然と向き合いながら独自の文化を築き、今もなお大切に守り継ぐ~
南アルプスの麓に住む人々は、周辺の自然をうまく利用しながら暮らしてきました。近代化とともに暮らしは変化していきましたが、日本の文化ともいえる「自然と人間との共生関係」は、麓の集落に息づき、脈々と現在まで受け継がれています。
南アルプスの表玄関口・奥大井
南アルプスから流れる大井川の源流域・井川地区は、南アルプスの自然と調和した生活文化が残る山あいの長閑な集落です。周辺には赤石温泉や田代温泉などの保養地やスキー場、キャンプ場などのレジャー施設があり、周囲の自然と調和した四季折々の観光が楽しめます。また、古くから日本の電源開発を支えてきた地域でもあり、点在する水力発電ダムや湖は二次的な自然景観として旅行者の目を楽しませてくれます。SLで有名な大井川鐵道井川線は、井川ダム建設時の資材運搬に使われた路線を観光転用されたものです。