2018年3月13日
◆報告◆生物多様性こどもフェアを開催しました!
平成30年3月10日(土)静岡科学館る・く・るにて
生物多様性こどもフェア「クワガタやザリガニも!?知っているようで知らない外来生物」
を開催しました。
●かるたゲーム「外来生物を捕まえろ!」●
外来生物カード「ピンチくん」を使って、生きものの特徴から外来生物を捕まえるかるたゲームを行いました。参加した子どもたちは、捕まえる外来生物が何かを一生懸命に考え、カードを取っていました!どんな生きものが外来生物なのか、楽しみながら知ってもらうことができました。
●講演「みる・きく・さわる 外来生物」●
こんちゅうクンこと竜洋昆虫自然観察公園の北野伸雄さんが、外来生物やその影響を受けている在来生物について、クイズを交えてお話ししてくださいました。外来生物というと、外国から日本に来た生きもののことだけだと思われがちですが、実は、日本国内のほかの地域から来た生きものも「国内外来生物」といい、外来生物に含まれるということも教えてくださいました。
会場には、竜洋昆虫自然観察公園の池で実際に捕まえられた外来生物や在来生物が展示され、参加した子どもたちは近くで観察したり、触ったりしていました。
こんちゅうクンは最後に、身近で昆虫が目に見えて減少していることについて触れ、『小さな変化に気付くためには、日常の中で小さな生きものがいることを知らないといけない』というメッセージを参加者に伝えました。
●講演「外来生物のこわさ」●
ふじのくに地球環境史ミュージアムの岸本年郎さんが、大好きなクワガタムシを題材にして、生きものが何万年もかけて作ってきた歴史や、生きものの世界のバランスを外来生物が壊してしまうことなどについてお話ししてくださいました。また、昨年話題となったヒアリについても、日常生活の中では出会う可能性は無く、むやみに怖がる必要はないことも教えてくださいました。
参加者は、真剣に岸本先生の話に耳を傾けたり、普段なかなか見ることができないヒアリや外来種のチョウ、クワガタムシの標本をルーペで観察したりしました。
岸本先生は最後に、クワガタムシなどペットとして飼われていた生きものが逃げ出したり意図的に放たれたりすることで、生きものの世界のバランスが崩れてしまうため、『ペットは最期まで責任をもって飼うことを約束してください』というメッセージを参加者に伝えました。
もともとその地域にいなかったはずの生きものが、人間の活動によって運び込まれてしまったことから、その生きものは外来生物と呼ばれて、在来生物や農作物、人間への影響を与える悪者だと認識されてしまっています。
外来生物を悪者にするのではなく、ペットは最期まで飼うことなど、私たち人間が気を付けながら、生きものとかかわっていくことが必要です。
これからも静岡が自然豊かな場所でありつづけるように、一人ひとりできることから始めていきましょう。