「南アルプス高山植物保護セミナー」と一致するもの
8月18日(日)~8月20日(火)までの3日間において、
南アルプスユネスコエコパーク登録地域内で、「南アルプス高山植物保護セミナー」を
今年も開催することできました!!
(台風の影響があり、開催できるかが不安視されていましたが予備日を使ってなんとか開催することができました。※当初の計画では17日~19日で開催予定)
平成25年(2013年)から続いている「南アルプス高山植物保護セミナー」ですが、令和となった今年(2019年)で7年目を迎えました。これまでに多くの市内高等学校山岳部、登山部の生徒が参加し、南アルプスユネスコエコパークの理念や自然保護の重要性への理解を深めてもらっています。
今年は静岡高校山岳部、静岡東高校登山部、静岡聖光学院高校山岳部の3校15人の生徒と3人の先生が参加しました!
7月には今回参加しない生徒たちも含めて事前学習会を行っています。
この高山植物保護セミナーでは、普段から山に行く機会が多い山岳部、登山部の生徒が「南アルプスユネスコエコパーク」の知識を身に付けたうえで、実際に現地へ足を運び様々な体験学習に取り組んでいます!
【7月に実施の事前学習会の様子】
ここからは、南アルプスの麓にある井川地区の散策や3000mを超える山々への登山など、様々な現地体験学習の様子を紹介していきます!!
【1日目】
朝早くから静岡市役所に集合し、3校一緒にバスで井川へ向かいます。
バスに揺られること2時間、南アルプスの麓にある静岡市最北の集落、井川地区に到着!
1日目の午前中は井川のまち歩きを行います。
学校ごとに3つのグループに分かれ、各グループには地元のまち歩きガイドが付いて、それぞれの学習ポイントで地元の人ならではの貴重なお話を伺いました。
井川湖渡船場をスタートし、廃線小路を進み、ちょっと怖い夢のつり橋を渡り長い階段を登りきると
そこには全長11mの存在感抜群の井川大仏が鎮座していました!!
井川大仏を後にし、今でも地元の小中学生達が使うという山の中の通学路を進んでいくと、
由緒ある龍泉院や井川で古くから信仰されているヤマイヌを祀ってある井川神社などがありました!
そしてお腹も空いてきた12時には1日目の昼食をとる南アルプスユネスコエコパーク井川ビジターセンターに到着です。ここでまち歩きガイドの3人とお別れです。
ガイドの皆さんとお別れした後に待っているのは昼食の時間です!
高校生やスタッフが待ちに待った1日目の昼食は・・・
井川の在来作物を使った超豪華「井川丼」!!
やまめの唐揚げと在来の野菜がのったどんぶりにそばが付いてくるボリューム満点の逸品です!!
さらにビジターセンターの昼食で凄いところは昼食を頼んだ人が利用できる
在来作物を使った野菜バイキング!!
これは本当におすすめですので是非ご利用ください。
みんなで仲良く昼食を食べます。
食後にはビジターセンターで合流した静岡大学増澤教授の当初は予定していなかった特別講義もありました!
井川という場所が南アルプスユネスコエコパークのなかでどういう位置付けなのか改めてご説明いただきました。
昼食後は特種東海フォレストのバスに乗り換え椹島へ向かいます。
1日目の宿泊地である椹島ロッジに到着してからは、増澤教授指導のもと周辺の植生観察を行いました・・・
しかし、山の天気は変わりやすく、屋外で活動中に雨が降ってきて、
止む様子もないことから残念ながら植生観察は断念。
だけど大丈夫です!椹島には雨の日でも南アルプスのことを学べる施設があります!
山岳写真を長きにわたって撮影し、南アルプスの啓発に多大な貢献をされた故白籏史朗氏の作品が展示してある南アルプス白籏史朗写真館を見学させていただきました。
また、写真館の研修室でも増澤教授による雨天時用の特別講義を実施していただきました!
この研修室には増澤教授が監修した南アルプスに関するパネルが掲示してあり、ここではこのパネルを使っての講義となりました。
講義終了後、夕食をとって1日目の行程は終わりです。
2日目も早いことから21時には消灯です。
【2日目】
2日目も行程が盛りだくさんなので6時には椹島ロッジを出発します。
ここからは2名の山岳ガイドもセミナーに加わります!
駒鳥池駐車場からは登山開始です!!
千枚小屋まであと少しです。
2日目の宿泊地である千枚小屋に到着です。管理人さんに挨拶をします。
休憩も早々に切り上げ、千枚岳を目指します。
およそ1時間で標高2880mの山頂に到着です。記念撮影を行います。
例年であればここまでで登山の行程は終了でしたが今年はひと味違います。
南アルプスのさらなる奥地へと向かいます。
それでも山岳部、登山部の皆さんは平気な様子。
途中の休憩ポイントである丸山付近ではなんと南アルプスユネスコエコパークのシンボルでもある
ライチョウに遭遇しました!!!!
ライチョウに会えるなんて今年の参加者の皆さんは幸運の持ち主です。しばらくライチョウの親子を観察した後、険しい道のりを経て本日の目的地悪沢岳に到着です。
ここ悪沢岳は標高3,141mの名峰です!
天気がよければ中岳方面も展望できたのですがあいにくの空模様。
勿論、記念撮影を行います!
記念撮影と休憩を終えたら下山です。
今回の参加者は本当に運がよかったのか、なんと帰り道にもライチョウに会えました。
また、他の動物ではニホンザルの群れにも遭遇しました!
こんな高山帯でニホンザルに遭遇するとは、とても衝撃的な場面でした!
そして千枚小屋に降りてもまだまだ学習は続きます!
本来なら屋外での活動を予定していましたが、1日目に続いて天候が悪化。
登山中に雨に降られなかったのは幸いです。
雨天時行程として用意していた千枚小屋内で、まずは静岡県自然保護課から南アルプスにおける高山植物保護の取組の紹介です。
これまでは静岡市の取組を紹介してきていたので、学生にとって新鮮だったようです。
その後は増澤教授に南アルプスの植生について、ご講義いただきました。
今回初の取組として山小屋までプロジェクターを持ち込みスライドを用いて説明。
これが大変好評で是非来年度以降も実施したい取組です。
登山に学習に盛りだくさんの2日目の行程も終了。
千枚小屋のおいしい夕食を食べて20時には消灯です。
【3日目】
3日間のこのセミナーもいよいよ最終日です。
昨日の曇り空とは打って変わって、美しい朝焼けと雲海が広がっていました!
日本一の標高を誇る富士山も綺麗に見えます。ここ千枚小屋から見る富士山の美しさは日本一と言っても過言ではないでしょう。
千枚小屋の別の場所からははっきりと赤石岳も見ることができました。
この場所は本当に贅沢な場所だと思います。
朝食を済ませ、朝焼けの山々を堪能した後は早速、学習開始です。
まず初めに千枚小屋周辺植生調査を行います。
宿泊地にしている千枚小屋ですが、標高2600mにあります。そのため周辺にはたくさんの高山植物が自生しており、これらの高山植物の植生調査を増澤教授指導のもと高校生たちが実施しました。
調査方法ですがブラウン・ブランケ法と呼ばれる一定の範囲を囲い、その中の植物を調べる方法で行います。今回は2カ所で調査を行いそれぞれの比較もしました。それぞれの植生状況が異なる点や一定の種が優占していることなど、様々なことが浮き彫りになったと思います。
植生調査を終えて小屋に戻る道中では、悪天候でできなかった植生観察も行いました!
次に防鹿柵維持管理体験を行います。
防鹿柵とは鹿による食害から高山植物を守るものですが、千枚小屋周辺にはその防鹿柵が設置されています。高校生たちには、防鹿柵の仕組みや設置方法、実際に設置されている防鹿柵の現状確認などを実施してもらいました!
今回の高山植物保護セミナーにガイドとして従事してくださっている櫻庭さんは6月に実際にこの千枚小屋周辺の防鹿柵の設置作業を行っていただいている方でもあります。
実際に作業をやられている方からレクチャーを受けるのはとても貴重なことですね。
千枚小屋周辺植生調査と防鹿柵維持管理体験の2つで3日目の体験学習は終了です。
体験学習終了後、平成30年度の高山植物保護セミナーで作成したポスターを千枚小屋管理人にお渡ししました!先輩が作ったポスターは千枚小屋に掲示され、登山客に高山植物保護の重要性を発信します!勿論、今回参加した高校生たちにも学校に帰ってから自分たちのポスターを作っていただきます。
ポスターを渡し終えたら下山開始です。
駒鳥池駐車場からは車両移動です。
椹島ロッジでセミナーの終了式を行います。
ここで増澤教授とガイドの2人とはお別れです。
椹島ロッジで昼食と入浴を済ませ、バスにて移動です。
行きと同じ長い道のりを経て静岡市役所に到着です。
ここで解散式を行います。
3日間にわたる高山植物保護セミナー本当にお疲れ様でした!
普段、インターネットや本などで情報を得ることはできても、実際に現地に足を運んで体験することはなかなかできないことです。
今回、この貴重な体験をした高校生には、是非学んだことを学校の友人や家族に伝えてほしいと思います。
また、これがきっかけで南アルプスの貴重な自然を守る、山に関わることに取り組む、そんな仲間が一人でも多く増えてくれたら幸いです。
8月12日(日)~8月14日(火)までの3日間、南アルプスユネスコエコパーク登録地域にて、「南アルプス高山植物保護セミナー」を開催しました!!
環境創造課では、平成25年度から「南アルプス高山植物保護セミナー」を実施しており、市内の高校の登山部、山岳部の皆さんと一緒に南アルプスの高山植物を守る取り組みを行っています。
二ホンジカによる高山植物の食害をはじめとした、南アルプスで起こっている変化を知ってもらい、高山植物保護の重要性及び次世代を担う若い世代における南アルプスの自然保護に対する理解を深めてほしい、という想いから始まったこの事業は、今年で六度目を数えます。
今年は静岡高校・静岡東高校・清水東高校・静岡聖光学院高校の4校、生徒15名と顧問の先生方が参加しました!
たくさんの学習と登山と‥充実の内容にひと夏の思い出として生徒の皆さんの心に深く刻まれたであろう、今年のセミナーの様子を紹介します!
【1日目】
井川地域にて井川歴史文化学習を行いました!
南アルプスユネスコエコパーク井川ビジターセンターにて、井川の伝統農法である焼畑農業とヤマイヌ(オオカミ)信仰についての説明の後、井川神社に場所を移し、信仰の対象として祀られているヤマイヌの石像を見学しました。
その後、焼畑農業体験の一環として、火入れを終えた畑に向かい、雑草の生育を防ぐ防草シートを張る作業をしてもらいました。時折雨がパラつく中、テキパキと作業を進めてくれた生徒の皆さんによって、予定よりも早く作業を終えることができました。
井川ビジターセンターでのお昼ご飯は井川の在来作物を使った料理です。新鮮なのはもちろん、ボリュームもあり大満足!!食後のデザートには井川地域で採れた美味しいブルーベリーもいただきました!
午後は椹島ロッヂに移動し、静岡大学の増澤教授のご指導のもと、椹島周辺の植生観察を行いました。また天気が良かったため、川に入って生物の観察もしました。南アルプスの自然を大いに学び、体感し、初日の学習を終えました。
【2日目】
椹島ロッヂから千枚小屋(標高2,565m)へ到着後、さっそく千枚岳(2,880m)経由にて丸山(3,032m)を目指し片道およそ2時間ほどの登山開始です。様々な高山植物やその地ならではの特徴的な地形を眺めながら歩を進め、丸山山頂では雄大な山々を望むことができました!
山頂にてゆったりとお昼休憩をとっていた矢先、急に暗雲が垂れ込め始め・・・。
支度を整え急いで下山を開始するも、途中から雷を伴う激しい雨に打たれ、ずぶ濡れになりながらなんとか千枚小屋へ到着。
千枚小屋で身支度を整えながら天候の回復を待つも、無情にも降り続ける雨・・・。
そこで当初の予定を一部組み替え、屋内での学習を実施しました。
まずは、環境省南アルプス自然保護官事務所の小池自然保護官による講義です。自然保護官の普段の業務として、国立公園の管理や環境省の取り組み、またこれまでの経験など多くのお話をしてくださいました。体験談を交えた貴重なお話に、その後の質疑応答も大変盛り上がり、生徒の皆さんの興味を惹く有意義な時間となりました。
次の講義は市職員による『静岡市における高山植物保護の取組とシカの食害について』です。南アルプスを取り巻く現状と課題を説明しました。
その後、千枚小屋周辺に設置してあったセンサーカメラの記録を皆で見てみると…バッチリ映っていました、ニホンジカです。千枚小屋周辺にもニホンジカが頻繁に出没していることが明らかとなり、生徒の皆さんにも高山植物の危機的状況が伝わったのではないかと思います。
【3日目】
前日とは打って変わって、気持ちの良い快晴!柔らかな朝日が我々を照らしてくれました。
千枚小屋周辺にて植生調査を実施しました!
調査は、決められた枠の中に、どのような植物がどの程度の割合で生育しているのかを被度、群度という表現で記録する「ブラウン・ブランケ法」にて行いました。
花が咲いていれば比較的判別はし易いのですが、今年は花の咲き始めが早く、調査時にはほぼ花は咲いていないという状況の中、増澤教授のアドバイスをいただきながら、葉の形でなんとか判別しようと懸命に図鑑と植物を見比べる生徒の皆さん。
今回は小屋周辺の1か所と、小屋から少し離れた登山道沿いでの1か所の計2か所で調査を実施しました。
それぞれ植生状況が異なる点や、一方に比べ特定の植物が優占している点など、双方を比較することで、ニホンジカによる食害状況が浮き彫りとなった結果を、皆さんはどのように感じたのでしょうか。
次に、防鹿柵の維持管理体験学習です。柵の構造を説明した後、実際に設置してある防鹿柵を見て触って、破損や緩みがないかを確認してもらいました。
とても地道な作業ですが、このような継続的な維持管理こそが、高山植物の保全に繋がる重要な取り組みの一つなのです。
以上で全ての学習が終了!
下山後椹島ロッヂでの修了式、静岡庁舎での解散式を経て解散となりました。
生徒の皆さん、お疲れさまでした!!
今年度は総じて天候にも恵まれ、セミナーでの現地体験学習を無事終えることができました。
このセミナーに参加したことで、まずは南アルプスを知り、そして学ぶ良い機会となったかと思います。
今後はこれをきっかけとして、さらに南アルプスへの理解を深めてもらい、行く行くは将来どのような形であれ、南アルプスを保全し、また活かす取り組みに関わってもらえたら、と職員一同願わずにはいられません!!
皆さんどうもありがとうございました!!
平成28年9月24日(土)、25日(日)
色づき始めた南アルプスを舞台に、平成28年度高山植物保護セミナーを開催しました!
今年度3回目となるセミナーにご参加いただいたのは、静岡県立清水東高校山岳部の2年生11名です。
静岡大学理学部の増澤武弘教授に、植生調査体験を通じて南アルプスの代表的な樹木や高山植物等の魅力や生態を教えていただいた2日間の様子を、皆様に紹介いたします☆
1日目。
あいにくの空模様でしたが、活動の拠点となる千枚小屋までの登山道で、シラビソやトウヒの特徴や見分け方など、南アルプスの亜高山帯の森林植生を学びました。
山小屋についてからは、みんなで車座になって学習会。
登山道で見てきた植物や、学校など身近にある樹木のパネルを見ながら、常緑樹か落葉樹か、広葉樹か針葉樹か、冬の姿や葉っぱを思い出しながら、みんなで樹木を分類しながら、その特徴を学びました。
2日目。
台風や秋雨続きな中、奇跡的に御来光を拝むことができました!
素晴らしい天気の中、2日目は、ニホンジカの食害から高山植物を守るために3年前から先輩たちが立ち上げてきた防鹿柵の撤去作業からスタート。
活動を行った千枚小屋周辺は標高約2,600mで、10月頃から6月頃まで、銀世界になります。
シカに飛び越えられないよう2mの高さで作られた防鹿柵は、雪の重みに耐えることができずに倒れてしまうため、植物が種を落としてから雪が降るまでのこのタイミングで、柵をしまう(撤去する)必要があります。
スタッフから柵撤去の手順を教わり、3人1組になって撤去作業スタート。
ポールからネットを外す。ポールを抜く。資材をまとめて紐で縛る。
作業内容を聞くと簡単そうに聞こえるかもしれませんが、活動場所は急斜面。
立っているだけで、ふくらはぎはパンパンです。
しかも、なるべく植物を傷つけないようにと、登山靴ではなく地下足袋に履き替えての作業。
センジョウアザミのトゲにも泣かされながら、みんなで頑張りました。
続いては、防鹿柵内の植生調査体験。
「たくさん咲いていた」「きれいだった」ではなく、他の人に植生の情報を客観的に伝える手段として、被度・群度という表現で植生を記録する「ブラウン・ブラウンケ手法」を学びました。
第3回となる今回は、開花中に調査を行った2回の調査と異なり、花が咲き終わってからの植生調査となりました。
咲いていた頃の様子を写真で見ながら、葉っぱの形などで分類を行いました。
教室での勉強とは違い、実際に高山植物を目の前にしながらの実習。
学生たちも真剣です。
「これは何ですか?」「何でこの植物ばかりなんだろう?」
植生調査体験を通じて、ニホンジカの食害による影響も感じてもらうことができました。
植生調査体験を終え、いよいよ千枚岳への記念登山。
色づきはじめた南アルプスの紅葉や富士山の眺望を楽しみながら、そして、勉強しながらの登山です☆
道中、ダケカンバの黄葉トンネルや、ナナカマドの紅葉を題材に、黄葉・紅葉の仕組みを教わりました。
「クロロフィルが~。」「アントシアンが~。」
…ちょっと難しい内容でしたが、学生たちは、うなずきながら一生懸命メモをしていました。
無事、千枚岳に到着し、紅葉の悪沢岳をバックに記念写真☆
清水東高校山岳部のみなさん、2日間大変お疲れ様でした!
また、今回のセミナーにご参加いただきまして、誠にありがとうございました!!
みなさんの先輩方が設置し、みなさんが植生調査を行った防鹿柵の中と外は、これからどう変わっていくのか??
ぜひ、今回調査した柵の5年後、10年後を自分の目で確かめに、また南アルプスにお越しください☆
(平成27年度は、台風接近により中止となりました)
平成26年8月18日~20日、ユネスコエコパークに登録された南アルプスで「高山植物保護セミナー」を開催しました!
このセミナーは、平成25年度から始まり、今年で2年目。
今年は、静岡高校、静岡東高校、清水東高校、静岡雙葉、聖光学院の5校、学生28名と、顧問の先生方にご参加をいただきました!
貴重な自然の宝庫である南アルプスで問題になっているニホンジカによる高山植物の食害問題を中心に、南アルプスで起こっている自然環境の変化や、その保全に尽力しているボランティアの方々の活動などを高校生たちに現場で体感していただきたい。
そんな思いで開催した、2泊3日の高山植物保護セミナー。
今年も、千枚小屋周辺のお花畑をニホンジカから守るためにみんなで防護ネットを設置しましたので、様子を紹介します☆
椹島ロッヂに到着。テント設置を終えたら、初日は講義で南アルプスのことを学びます。
講義では、南アルプスの特徴をはじめ、生物多様性のこと、ユネスコエコパークのことなどを学びました。
2日目、いよいよ南アルプスの高山帯に向け出発!
約6時間かけて、標高約2,600mの千枚小屋に到着。
南アルプス高山植物保護ボランティアネットワークの方々に作業方法を教えていただきながら、みんなで総延長250mの防鹿柵を設置しました!
実は、かなりの急傾斜で、立っているだけでとっても大変なんです。。。
なんとか2日目で設置を終了し、みんなで記念撮影☆
作業も順調に終わり、天候にも恵まれたので、最終日には悪沢岳まで足を延ばし絶景を堪能☆
皆さまにもおすそ分けです☆
高校生のみなさん&顧問の先生方、3日間大変お疲れ様でした!
また、今回のセミナーにご参加いただきまして、誠にありがとうございました!!
みなさんに頑張って設置していただいた柵の中と外は、これからどう変わっていくのか??
ぜひ、今回設置した柵の5年後、10年後を自分の目で確かめに、また南アルプスにお越しくださいね☆
~シカによる高山植物の食害問題について~
平成25年11月25日、静岡市生物多様性市民フォーラムの分科会が、静岡市役所清水庁舎で開催されました!
「静岡市生物多様性市民フォーラム」とは、生物多様性の保全に係る活動を実施している市民団体等の方を中心に、それぞれの目的や活動状況・課題等の共有や意見交換を行うための情報交換会として、平成24年度より開催しています。
今回の分科会のテーマは、
「天空のお花畑が消滅の危機!? ~シカによる高山植物の食害問題について~」
高山植物の保護活動を行っている方々や、今年度静岡市で初めて実施した「南アルプス高山植物保護セミナー」に参加した高校生など、全部で31名の方にご参加いただきました☆
まずは、「南アルプス高山植物保護セミナー」に参加した清水東高校・静岡東高校・聖光学院の3校の生徒から部活動の様子・最近の山行についてご紹介をいただきまして、その後、静岡市から高山植物保護セミナーの2泊3日の活動をスライドで紹介しました。
その後は、グループごとに意見交換会です。
現役の学生さんと、昔学生だった方々で和気あいあいと意見交換が進むよう、まずはアイスブレイクとして、「自分の好きなお菓子」「おススメの飲食店」をグループのメンバーで紹介した後、自己紹介と「今までに登ったことのある山の中で、感動した山の名前と、その山の何に感動したのか」を紹介いただきました☆
アイスブレイク後、いよいよ本題です。
テーマは、
「南アルプスが感動を与える山になるには?そういう山であり続けるには??」
漠然としたテーマでしたが、
・ほかの山域と比較してみた南アルプスの特徴
・シカの食害問題、どんな取り組みが必要??
・「I Love 南アルプス」な人を増やすには??
など、自由に、楽しく意見交換をしました☆
特に、むか~し学生だった私には、若者の自由で元気ある発想に感銘を受けてしまいました☆
若い力って、素晴らしい!!
(個人情報保護のため、一部加工しております。)
短い時間でしたが、たくさんの意見をいただくことができました!
・シカ肉の有効活用。シカ肉を使った地域おこし
・山ガールを呼び込もう!皇太子殿下にも、またお越しいただこう!
・ゆるキャラを作って南アルプスをPRしよう
・初心者でもチャレンジしやすいモデルコースをつくろう!
・高山植物は南アルプスの魅力!保護活動を続け、お花畑を守っていこう!
・保護活動の参加者を増やすため、様々なメディアを活用して活動をPRしよう!
などなど、たくさんの意見をいただきました!
「ゆるキャラ」は、なんと学生さんたちが具体案まで作成!!
高山植物「タカネマンテマ」をモチーフにした「タカネちゃん」です☆
とても楽しい意見交換になりました☆
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました☆
(ちなみに、タカネマンテマです!)
(ユネスコエコパーク登録推進事業)
平成25年8月18日~20日、オクシズ奥大井の最上部、南アルプスで高山植物保護セミナー(ユネスコエコパーク登録推進事業)を開催しました!
2泊3日のセミナーにご参加いただいたのは、清水東高校、静岡東高校、聖光学院の3校、学生16名と、顧問の先生方です。
貴重な自然の宝庫である「南アルプス」で問題になっているニホンジカによる高山植物の食害問題を中心に、南アルプスで起こっている自然環境の変化や、その保全に尽力しているボランティアの方々の活動を高校生たちに現場で体感していただきたい、という目的で開催した今回のセミナー。
高校生たちの活動の様子を、紹介させていただきます☆
最終日。朝4時に起床すると、すばらしい絶景が☆
夜明けの富士山を、拝むことができました!!3日間とも天気に恵まれるなんて☆
さて、みんなで協力して前日のうちに作業をすべて終えることができたため、最終日は、千枚岳山頂アタックです!!!
増沢先生とは、ここでお別れです。
初日の講義や高山植物の紹介などをいただいたお礼をし、高校生たちは千枚岳へ向かいます。
千枚小屋から千枚岳に向かうまでの間に、景色はガラリと変わります。
ダケカンバ林からだんだんとハイマツ帯に変わり、最後の山頂付近は、樹木がなくなってしまいます。
登り始めから約30分、ついに千枚岳の山頂に到着です!!
高山植物保護活動のご褒美!?
天気は最高。テンションもマックスです☆
人文字で、千枚岳の「千」の字をつくるなど、それぞれの表現で山頂の喜びを写真におさめました☆
「この景色を将来に残すためにも、今回のような活動が必要なのか」と言ってくれた高校生もおり、単に絶景を喜ぶだけでなく、この景色を将来に残したいと思ってくれたことが、スタッフとしてはとても嬉しく思いました☆
最後は、千枚岳山頂で集合写真☆ みんなで喜びを表現しました!
高校生のみなさん&顧問の先生方、3日間大変お疲れ様でした!
また、今回のセミナーにご参加いただきまして、誠にありがとうございました!!
みなさんに頑張って設置していただいた柵の中と外は、これからどう変わっていくのか??
ぜひ、今回設置した柵の5年後、10年後を自分の目で確かめに、また南アルプスにお越しくださいね☆
(ユネスコエコパーク登録推進事業)
平成25年8月18日~20日、オクシズ奥大井の最上部、南アルプスで高山植物保護セミナー(ユネスコエコパーク登録推進事業)を開催しました!
2泊3日のセミナーにご参加いただいたのは、清水東高校、静岡東高校、聖光学院の3校、学生16名と、顧問の先生方です。
貴重な自然の宝庫である「南アルプス」で問題になっているニホンジカによる高山植物の食害問題を中心に、南アルプスで起こっている自然環境の変化や、その保全に尽力しているボランティアの方々の活動を高校生たちに現場で体感していただきたい、という目的で開催した今回のセミナー。
高校生たちの活動の様子を、紹介させていただきます☆
開催2日目、見晴台の展望などを楽しみながら6時間の登山をして千枚小屋にたどり着いた高校生たち。
休憩時間を挟んで、いよいよ、防鹿柵の設置作業です!!
今回のターゲットは、千枚小屋裏のお花畑と、小屋周辺の水場付近のお花畑です。
小屋裏は延長約250m、水場付近は延長約150mの防鹿柵を設置します。
写真を見ると、きれいな花が並んでいるように見えると思いますが、残っているのは、毒があるトリカブト(紫色)や、食べにくいマルバダケブキ(黄色)など、シカが嫌いな植物ばかり。
人の気配がするためか、小屋周辺にはシシウド(白色)が残っていますが、こやから離れた場所では、シシウドの食害の様子が目立ちます。(写真左を見てください。小屋のまわり(写真奥)は白い花があるけれど、手前には白い花が見えません。)
(写真右は、シカに先端を食べられてしまったシシウド。(クリックすると拡大します。))
12:30より、防鹿柵設置作業が開始。
まずは、静岡県自然保護課の山﨑主任、市中山間地振興課の望月統括主幹の2人から、柵設置の説明&実演です。
柵の設置手順を紹介します☆(本当は、もう少し細かな作業があります。)
①支柱となる杭を2m間隔で打ち込む
②支柱の上に、約2mのポールを差し込む
③ポールの上部にネットを引っかけていく
④ネットの下を、アンカー(ペグ)で地面に打ち付ける
作業手順だけを見ると、「そんなに大変じゃなさそうじゃん」なんて思うかもしれませんが、
作業箇所は、立っているだけで疲れてしまうような急斜面。
そして、ところどころで強烈な存在感をアピールする「センジョウアザミ」。
鋭いトゲの上に転んでしまったときなどは、本当にブルーな気持ちになります。。。
そんな過酷な場所での設置作業ですが、参加した高校生たちは、とても熱心に作業を行ってくれました!
はじめは、他校の生徒に気を使っているような雰囲気もありましたが、作業が進むにつれ、役割分担ができたり、下の名前で声を掛け合ったりして、効率よく、和気あいあいと作業が行われていました☆
また、平成14年からこのような高山植物保護の取り組みを実施している「南アルプス高山植物ボランティアネットワーク」から、鳥本さん、海野さんも参加していただき、高校生に作業指導をしていただきました。
高校生は、ベテランの方々に指導を仰ぎながら、一生懸命作業をしてくれました☆
支柱を打ち終え、次は、ポールを被せる作業と、ネット張り、アンカーの打ち込みです。
3時間くらいで終わる、と高校生に案内してしまいましたが、申し訳ございませんでしたm(_ _)m
こんなに急傾斜だったとは。。。
結局、5時間もかかってしまいました。
文句も言わずやり遂げた高校生のみなさん、そして、セミナー参加者のために急きょ夕食時間を変更することになってしまった宿泊者のみなさん、本当に申し訳ございませんでした!そして、ありがとうございました!!
なんとか、日没までに作業を終えることができ、記念写真をパチリ☆
今日1日で作業を終えることができたので、最終日は、小屋から千枚岳山頂までの山頂アタック&絶景を楽しみたいと思います!!
(ユネスコエコパーク登録推進事業)
平成25年8月18日~20日、オクシズ奥大井の最上部、南アルプスで高山植物保護セミナー(ユネスコエコパーク登録推進事業)を開催しました!
2泊3日のセミナーにご参加いただいたのは、清水東高校、静岡東高校、聖光学院の3校、学生16名と、顧問の先生方です。
貴重な自然の宝庫である「南アルプス」で問題になっているニホンジカによる高山植物の食害問題を中心に、南アルプスで起こっている自然環境の変化や、その保全に尽力しているボランティアの方々の活動を高校生たちに現場で体感していただきたい、という目的で開催した今回のセミナー。
高校生たちの活動の様子を、紹介させていただきます☆
開催2日目。
前日、第一線で活躍する方々から講義を受けた高校生たち。
一夜明けて、今日はいよいよ千枚小屋までの登山&防鹿柵の設置です!!
過酷な行程を乗り越えるため、朝食でがっちり栄養補給。準備運動にも余念がありません。
午前6時、いよいよ登山出発です!!
予定は、休憩込みで千枚小屋まで7時間!!
椹島ロッヂを出発してから千枚小屋まで、ほとんどは樹林帯の中を歩きます。
急な登りもところどころありますが、さすがは登山部・山岳部のみなさん。
スタッフは、何とかくっついていくのがやっとです。笑。
途中、ミズナラの巨木を観察したり、三角点の設立の経緯を学んだりしながら、登山行程を楽しみます。
(写真は、同行取材していただいた静岡新聞社様から提供いただきました☆)
「小石下」や「清水平」を経て、展望が開ける「見晴台」へ到着!!
みんなの日頃の行いがよかったのか、雲一つない快晴☆
大はしゃぎで、写真撮影を楽しみました!
登り始めてから6時間、遂に千枚小屋に到着!!
高校生たちは、余裕な雰囲気☆
スタッフは、ぜーぜー、はーはー。。。
それもそのはず。7時間から7時間半を見込んでいたのに。高校生たちの健脚っぷりには驚きでした。
さて、荷物を降ろして少し休憩をしたら、いよいよ、柵の設置作業です!!
(ユネスコエコパーク登録推進事業)
平成25年8月18日~20日、オクシズ奥大井の最上部、南アルプスで高山植物保護セミナー(ユネスコエコパーク登録推進事業)を開催しました!
2泊3日のセミナーにご参加いただいたのは、清水東高校、静岡東高校、聖光学院の3校、学生16名と、顧問の先生方です。
貴重な自然の宝庫である「南アルプス」で問題になっているニホンジカによる高山植物の食害問題を中心に、南アルプスで起こっている自然環境の変化や、その保全に尽力しているボランティアの方々の活動を高校生たちに現場で体感していただきたい、という目的で開催した今回のセミナー。
高校生たちの活動の様子を、紹介させていただきます☆
開催初日。
南アルプスの登山拠点である椹島(さわらじま)ロッヂに到着☆
大自然の中でちょっとした遊びを楽しんで親睦を深めた後、セミナー初日の座学講義が行われました。
こちらは座学の様子。
静岡大学の増沢特任教授をはじめ、環境省や静岡県の職員の方から、南アルプスの調査研究や、保護活動などを学びました。
増沢特任教授からは、「南アルプスの自然 ~なぜ高山植物を守らなければいけないのか~」というテーマで、南アルプスの特徴や、そこに住む高山植物の、過酷な環境を耐え抜くための様々な進化などについて紹介をいただきました。
氷河期に北極や大陸からやってきて、その後南アルプスに孤立分布し2万年かけて生息してきた植物が、ニホンジカ等により一気に滅ぼされようとしていること、その保護が急務であることを学びました。
また、環境省の中村自然保護官からは、南アルプスが来年に指定50周年を迎える「国立公園」について紹介をいただき、生態系維持回復事業の事例を紹介していただきました。
静岡県の山﨑主任からは、高山植物の保全を行うボランティアの方々のネットワークづくりの経緯や、その方々の取り組みの様子などを紹介していただきました。そして、クイズ形式でニホンジカの生態について、わかりやすく教えていただきました。
参加した高校生たちは、みんな真剣な顔で、講義を受講していました。
椹島ロッヂで南アルプスの山々に囲まれながらの座学。
第一線で活躍する方々から講義を受け、「早く現場を見たい!!」という想いが高まったようでした☆
明日はいよいよ、登山&防鹿柵の設置です!!
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